"Hana" Hanako Oku Fan Site

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君がいて、僕がいて、忘れられないあの日。今なら言える事、判る事。今でも好き・・・。

　あなたはいつも待ち合わせに遅れて来る・・・。
　今迄一度だって決めた時間に来た事は無いかもしれない。
　本当にまったく・・・。
　でも、最近はちょっとだけ、そんな時間を楽しんでいる自分がいるの。
　「あなたが来たらなんて言ってやろう・・・」
　「いや、隠れて様子を見てみようか・・・」
　しばらく考えて、ちょっとだけ良い考えが浮かんだ。
　今度は私があなたを待たせてやるんだ。あなたがいつもの様に「ごめん、ごめん」て走って来たら、こう言ってやるんだ。
　「あ、私ちょっと用事があるから、ここで待ってて」って。そしてあなたの返事も聞かず走り出す・・・。そしたらあなたはどうするかな。何処かの陰からそっと様子を見ていたい。
　困ってボーッと立ち尽くすかな。
　「ちょっと待ってよ」って追い掛けて来る?
　怒って帰っちゃったり・・・しないよね?
　決めた!そうしてやるんだ。
　たまにはあなたを待たせる立場になってみたいから・・・。

　遠くから手を大きくあげて、あなたが駆けて来た。
　「ごめん、ごめん。待った?」
　「ううん・・・。」
　あなたが私の手をとった。
　「行こう!」
　私は微笑って頷いていた。

Photo by la_qu

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